エンジニア職は創作活動の延長線上。その道25年、松井信樹さんの仕事と音楽観とは?
レコーディング、ミックス、マスタリング、音響のプロフェッショナル。J'z Studioエンジニア・松井さんの本音に迫るロングインタビュー——愛知県発のほとんどのバンドがお世話になるであろう、日進市の「J'z Studio」。そのレコーディング部門のチーフエンジニアを務めるのが松井信樹(まついのぶき)さんだ。25年のキャリアの中で、誰もが知っているようなメジャーバンドから、地域に根ざした実力派バンドまで数々のアーティストと仕事を共にし、作品を手掛けてきた松井さん。そんな彼の目に今映る世界とは一体どんなものなのか、存分にお話を伺った。
Logicが10万円! 高価な機材を個人で買い揃えた25年前
MuseMate編集部(以下、MM):はじめに簡単に自己紹介をお願いします。
松井:J’z Studioでレコーディングのチーフエンジニアをしております、松井です。録音だけでなく音響現場のPAだったりとか、色々やっています。
MM:エンジニアとしてのキャリアはどのくらいになるのでしょうか?
松井:パソコンを買って音楽に関わり始めたところを出発点とするなら23歳くらいだと思うので、ちょうど25年になるのかな。当時はMacも高かったですし、Logicもソフトだけで10万円くらい。ソフトシンセも出始めた頃でそれぞれ数万円するし、そういうものを頑張って買い揃えていた人は珍しかったと思います。
MM:そんな松井さんの目線からは、機材が比較的安く手に入り、多くの人がDTMをやれる今の状況はどのように見えていますか?
松井:いや、羨ましい話です(笑) 裾野が広がってとても良いことだと思います。
会社を1年で辞めて、人気バンドのベーシストとしてCDデビュー
MM:最初、DTMは趣味で始めたのでしょうか?
松井:そうですね。バンドでベースをやっていたんですが、その頃マッシヴ・アタック(※イギリスのバンド)とかが流行っていたので、バンドに打ち込み的な要素を加えたいと思って始めました。
MM:バンド活動はどのような経緯で始まったのですか?
松井:初めてバンドをやったのは大学の軽音サークルで、卒業後は名古屋市守山区のケーブルテレビの会社に勤めていました。1年で辞めちゃったんですけどね。
MM:辞めた理由は何だったのですか?
松井:バンドがやりたくて。当時AGOGというバンドがあって、そのバンドでベーシストを探していると友人から聞いてそのまま加入したんです。そのバンドはそれなりに人気があって、クラウンレコードからCDが出たりするくらい頑張っていたんですけど、色々な事情があって解散してしまったんですよね。その後は別のインストバンドを組んで、こちらは今も一応解散していないということになっています。
MM:今でも演奏活動はされているのですか?
松井:最近は滅多にやらないですね。
福祉の求人を探していたら出会ってしまった「レコーディングエンジニア募集」
MM:どんな経緯でエンジニアを本職にしようと思われたのですか?
松井:大学が福祉系で、バンドをやりながら病院で介護の仕事をやっていたんです。最初にやっていたバンドが解散してこれからどうしようとなった時に、福祉の仕事をちゃんとやろうと思ってネットで調べていたら「レコーディングエンジニア募集」という求人を発見して、面白そうだなと思ってしまったんですよね。
MM:その求人はどんな会社のものだったのですか?
松井:名古屋にMUSIC FARMというライブハウスがあって、当時レコーディングスタジオを持っていたんですけど、そこのエンジニアさんが辞めるタイミングで募集がかかっていたんです。行ってみたらエンジニアさんがやっぱり辞めないという話になって、そこでPAをやって欲しいと言われました。おかげでレコーディングだけでなく、音響の方もできるようになりました。
オーナー・カズさんとの出会い。J’z Studioのチーフになるまで
MM:J’z Studioに来たきっかけは何ですか?
松井:MUSIC FARMで3年くらいPAをやっていて、その時にバンドで出演していたJ’z Studioのマネージャーさんと出会いました。そこを辞めた後、次の職場はすぐに辞めてしまって、一宮の音響屋さんに入ってからは、しばらくそこでPAをやっていました。
Studio vetixという烏森駅前のスタジオがあるんですけど、そこのレコーディングエンジニアが辞めるという話をスタッフさんから聞いて、エンジニアをやることに決めました。その間にJ’z Studioができて、ここのレコーディングの施設(J'z Studio WEST)ができた辺りで、カズ(J'z Studioのマネージャー)との付き合いも復活したりして……
カズ:最初、1〜2年くらいは僕がエンジニアをやっていて、ミックスの相談とかもたまにお願いしたりしていました。松井さんからも「良い話があったらちょうだい」と言ってもらっていて、タイミングが合ったので「どうですか?」と提案しました。
インタビューに同席していたマネージャーのカズさん。【出典】J'z Studio公式サイト
MM:紆余曲折ありながらも、PAを始めてからは音楽の仕事1本でここまで来られたのですね。
松井:そうですね。30代前半の頃とか不安でしょうがなかったです(笑)
MM:今や愛知を代表するスタジオのチーフエンジニアに……。
松井:そうですね。ありがたいことです。
リハーサルスタジオが入った本館(2007〜) 隣のトレーラーハウスでは輸入楽器の販売も行っている。(左) レコーディングスタジオであるWEST(2011〜) 松井さんが来てから約10年になる。(右)
MM:様々な音響や録音の現場を渡って来られた松井さんの目から見て、J'z Studioという環境の魅力はどんなところにありますか?
松井:ここは本業が楽器の輸入代理店なので、良いドラムセットやアンプが揃っています。こういうスタジオって意外と少なくて、関東の方では箱だけで楽器が置いていないところもありますね。音を作る上ではマイクだけじゃなくて楽器も大事じゃないですか。そういうところにもチャレンジできる環境はかなり貴重なので、それはここでエンジニアをやっていて楽しいところです。
MM:本館はリハスタとして営業されていて、楽器をやりたい人が頻繁に足を運んでくれる場所でもありますね。
松井:ここに来れば色々アンプが試せるし、そういう人が来てくれるのは良いですね。
名古屋を代表するスタジオから「地域のシーン」はどう見える?
MM:J'z Studioを拠点にしてお仕事をされる中で、名古屋発のすごかったバンドや、他の地域との違いなど何かエピソードがあればぜひ教えてください。
松井:地域色みたいなものね、あるとは思いますよ、やっぱり。関東みたいな、みんなが垢抜けてる感じのところとは違って、名古屋ならではとまでは言わないですけど、良い意味でお利口さんじゃないというか。僕はロックのバンドを扱うことが多いんですけど、アティチュード的な部分でロックだったりパンクを感じさせるバンドが多いんじゃないかなと思いますけどね。名古屋もそうだし、豊田のタートルアイランドとか、そのバンドを中心にしたシーンがあるとか、そういうのは面白いなと思いますね。
MM:地域のシーンについてどのようにお考えですか? 東京に行ってメジャー路線で売れたいという人だけじゃなく、地域に根ざして活動しているバンドもたくさんいると思うのですが……。
松井:いますいます。大手企業に勤めながらバンドをやっているような人もいるし、そういう形のバンド活動であっても海外から呼ばれてライブをやっていたりもするし。それだけでメシを食うっていう形じゃなくても、クオリティ的にも規模的にも大きい活動っていうのは不可能ではないと思います。
MM:松井さんにそう言っていただけるのは心強いですね。
松井:まあ、そういうバンドに世界中連れていってもらったりしてるので。
MM:テレビに出てくるような人たちだけじゃなくて、色んなところに色んな形のバンドがいるということが見えるのですね、こういう仕事をされていると。
松井:そうですね。あとは「Suspended 4th」とかのストリートから出てきたバンドって名古屋ならではですよね。東京では大きい音を出したら怒られるからなかなかできない。ライブハウス以外での演奏の可能性みたいなものを再発掘したのがSus4とか、BUXUSとかだと思うんですが、彼らは結構ここに来てくれるから嬉しいですね。
エンジニア職も自分の創作活動の延長線上。松井さんの音楽観とは?
MM:松井さんの現在のお仕事内容についてもぜひ教えてください。”チーフエンジニア”ということは、部下のような人がいるのでしょうか?
松井:部下は今はいなくなってしまったんですが、僕だけでは仕事を全部回せないのでエンジニアの仲間に任せたりしています。
MM:一つの作品や仕事で分業することはありますか?
松井:ありますね。録音を誰かに任せて、僕がミックスをやって、マスタリングはまた別の人に任せるというパターンも結構多いです。
MM:エンジニアというとミックスやマスタリングをしている人だというイメージなのですが、今となっては打ち込みや音源を作るような仕事もあるのでしょうか?
松井:音源を作るまでは流石にアレンジャーの仕事なので回ってきませんが、アレンジャーに片足を突っ込んでいるようなエンジニアがいるのは確かですよね。作曲からアレンジ、そしてそのままミックスまでやってしまう人も増えてますよ。
MM:作編曲家と、その後の段階を担当する人で、見ているものや聴いているものの違いを感じることはありますか?
松井:やっぱり作編曲者の方が、表現したいイメージを明確に持って作業していると思うので、彼らの話をよく聞いて、それを自分たちで消化した上で録音したりミックスしたりしています。
MM:そうすると松井さんの作品への関わり方は、0から1を作るよりも、1を作った人の曲をどうブラッシュアップしていくか考えるという形になりますか?
松井:そうですね。基本的にそういう仕事だと思います。
MM:それは昔バンドマンをされていた頃とは、やはり仕事の種類が違うのでしょうか?
松井:種類としては違うんですけど、割と抽象的なリクエストをされることってあるんですよね。それを具体的な音にして表現してあげるというのは、まさに自分が(演奏家としても)やってきたことなので。極端な話「ここのヴォーカルは雪みたいな感じにしたいんですよ」とかそういうことを言われたりもします。そこで自分の中で何を想像して、どういう手法でそれを実現するかっていう引き出しは多く持っていると思います。
MM:なるほど。レコーディングエンジニアの仕事と、演奏家として生きていくということにはどのような違いがありましたか?
松井:僕はそこらへんは特殊な経歴だったりすると思うんですけど、割と自分のアーティスト活動の延長線上に今もそのままいるような感じがあって。自分の創作意欲をエンジニアという仕事で満たしているというところはあると思います。
エンジニアの本音に迫る。一緒に働きやすいアーティストとは?
MM:最近Twitterで「エンジニアの作業段階まで来て、音が濁っていたりぶつかっていたりするのに気づく」という話を見かけたんですが、それについてはどうお考えですか?
松井:エンジニアやプレーヤーにいろいろな人がいるのと同じで、編曲をする人も完璧に仕上げてくる人もいれば、そういう部分が残ったまま先に進める人もいますから、そういうことはもちろんありますよね。「ここぶつかっているよ」「ベースはこっちに逃げたほうがいいよ」といった指摘を僕からすることもあります。最終的に仕上がるものが良ければ何でもいいので、別に怒るようなことじゃないですよね。
MM:先ほど話に出た「抽象的なリクエスト」についてもう少しお聞きしたいのですが、普段からそういった抽象的なイメージの共有のようなやり取りは多いのでしょうか?
松井:そういうことをどんどん言ってくる人もいれば、基本お任せでまずやっちゃってくださいって投げてくるバンドもいるのでアーティスト次第ですね。お任せされた時は僕なりに自分が聴きたい感じの音に作って、聴いてもらって「良い感じです」ってなる場合もあるし、「ここはもっとこうして欲しい」ってリクエストをもらう時もあります。
MM:率直に、どういうアーティストだと一緒に働きやすいと思いますか?
松井:スムーズに現場が流れるアーティストは働きやすいですけど、案外「こいつら面倒くさいな」っていう連中が、大きくなって色んなところに連れていってくれたりするんですよ(笑)
MM:面倒くさいというのは、注文が多いということですか?
松井:そう。それと自分が表現できていないことをこっちにたくさん求めたりとか。うまく歌えていないのに「ここはこういうふうに修正して欲しい」みたいな感じで、ちゃんと歌わないからいけないんだよとも言えるんですけど、一方で自分が表現したいものをちゃんと判断できてるってことでもあって、理想形が見えているんだと思います。で、単に理想が高いだけじゃなくて、理想的なプレーを次のレコーディングの時に実現できるように努力をして来るバンドは伸びますね。
ヒステリックパニック(※)とかまさにその象徴で、彼らとは本当に付き合いが長いんですけど、最初はものすごいリクエストが多くて、でも彼らの演奏力が届かないのが原因なことも結構多かったんです。はじめは大変だなと思って付き合ってきたんですけど、ちゃんと向き合っていれば彼らが本当に表現したかったものが見えてくるし、それに応えてあげたりしながら彼らが成長していくのを間近で見れて良かったと思っています。
※2012年に名古屋で結成されたラウドロックバンド。2015年にメジャーデビュー。シーンの最前線で活躍している。
この道を志す人へアドバイス。早いうちから行動できる人はした方がいい。
MM:記事を読んでいる人の中には、レコーディング関係の仕事に就きたいという若い人もいると思います。そういう人たちは20代のうちに何をやるべきだと思いますか?
松井:自分の経歴を否定する感じになってしまいますが、なるべく……まあ専門学校に行って(笑)
MM:学校はやっぱり良いと(笑)
松井:そこで基礎を学び、しっかり就職活動をして、関東のレコーディングスタジオでアシスタントになるのが王道だと思います。特に音楽業界とのコネクションがある学校に進学すれば、就職先とも繋がりやすいと思います。僕はライブハウスで働いた後でレコーディングエンジニアをやろうと思って、関東のスタジオにも願書を送ったりしたんですけど、その時点で完全に年齢的にもアウトだったので。
MM:結構「若いうちから」というのがある世界なのでしょうか?
松井:そうですね。
MM:それはやっぱり、耳を育てるみたいな能力的なこともあると思いますか?
松井:いや、そういうわけじゃないんですけどね。年を取ってから受け入れてくれてもいいじゃないって僕は思うんですが、アシスタントは若い人を入れるっていう昔の名残なんじゃないでしょうか。企業の新卒じゃないけど、そのくらいのノリで募集をかけて無理がきくうちに頑張ってもらう感じだと思います。
MM:やっぱり激務になることは多いですか?
松井:多いですよ。関東のスタジオで、ほとんど寝れない生活を送っている若いアシスタントの子はいます。
MM:松井さん自身もそういう感じだったんですか?
松井:仕事のスケジュールでそうなってしまうことはありましたが、それが当たり前って訳ではなかったですね。それと、特にここに来てからはたくさんのエンジニアに助けてもらっているので、お互い助け合いながら無理をせずやれていると思います。
スタジオと宅録、それぞれの魅力。自分で音楽をやりたいという姿勢と熱量。
MM:この部屋にも様々な機材がありますが、次から次へと出てくる新しい、スペックの高い機材についてはどう考えていますか?
松井:アナログの機材に関しては新しければいいというものでもなくて、その時代の雰囲気を出そうと思った時に当時の象徴的な機材を使うと簡単にそれが表現できるので、古い機材にも価値はありますよね。デジタルの機材は、もちろん「◯◯年代風のリバーヴ感」とかはありますけど、カメラと一緒でADコンバーターやDAコンバーターの質が影響してくるので、基本的には定期的に新しいものに更新していきたいと思っています。
MM:そういった機材まわりの情報収集はどのようにしているのでしょうか?
松井:やっぱり口コミじゃないですかね。エンジニア仲間での情報共有したり。最近はSNSで情報収集することもできますが、発信源に気をつけないといけないですね。
MM:コロナ禍を機に宅録をする人が増えたと思いますが、それについてはどう見ていますか?
松井:音楽スタジオを使う人が減っていることは否定できませんが、いざやってみるとそんなに簡単なものではないということも分かると思うんです。録音する部屋はとても大事なので、環境を整えているスタジオで録音すれば聞いている人にそれがきちんと伝わるんじゃないかと思います。もちろん、部屋をしっかりチューニングしてやっている人もいるとは思いますけど。
MM:やはり松井さんとしては、スタジオを使ってくれる人が多い方が嬉しいですか?
松井:そうですね。プレーヤーさんの環境にも寄ると思いますが、録音をするにあたって自分だけで良し悪しを判断するよりも、こういうスタジオに来て仲間であったりプロデューサーと一緒に音楽を作っていくほうが成長できるということもたくさんあると思っています。
ただ、今の人たちがやっていることと昔の僕とでは、アティチュード的には同じだと思うので。今のようにものが手に入りやすい時代じゃなかったけど、なんでもかんでも自分でやりたいから買い集めて、それがうまく仕事に繋がって今の僕があるので、チャレンジしたい気持ちがあればどんどんやってみるのが良いんじゃないかと思います。
MM:なるほど、それはその通りですね。ちなみに松井さんの周りには、エンジニア系の方と、バンドマンやプレーヤー、どちらが多く見られますか?
松井:今はみんな多いですよね。コロナ以降お客さんがそんなに増えた感じはしないですが、音楽をやりたいという熱量は裏方を含めて全然減っておらず、むしろ増えている印象です。
MM:本日はありがとうございました。記事を読んで、J’z Studioに行ってみたいという人もたくさんいると思います。そういった方々に向けてメッセージがあればお願いします。
松井:基本的にどんな方でも歓迎しているんですが、商業的に成功する云々は別の話として音楽に対して向上心を持っている人が集まってくれる場所であれば嬉しいなと思います。
MM:ありがとうございます、何か告知などがあればお願いします。
松井:名古屋周辺、東海地方で楽器を演奏している人たちにレコーディングをするときの候補に入れてもらえるように、何かしらのイベントを企画していきたいと話をしています。今後の活動にもぜひ注目していてください。
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愛知県でレコーディングを検討している人には、ぜひJ'z Studioから松井さんにコンタクトを取ってみることをおすすめしたい。また、J'z Studio本館は一般予約可能なリハーサルスタジオとなっている。詳しくは下記のWEBサイトをチェックして欲しい。
松井信樹さんTwitter
松井さん個人の活動情報はTwitterをチェック。
J'z Studio
松井さんがチーフエンジニアを務める、愛知県日進市のレコーディングスタジオ。
プロミュージシャンも多く利用する本格スタジオだ。
松井信樹(まつい のぶき)
名古屋のライブハウスやスタジオ、音響会社を経てJ’z studioのハウスエンジニアとなる。 立体感のあるMIXこだわりをみせるエンジニア。ロック、ポップスからメタル、ハードコア等のラウドミュージック全般、ポストロック、エレクトロミュージックまで音楽的守備範囲は広い。尊敬するエンジニアはスティーブ・アルビニ(Nirvana,MOGWAI etc)、アンディ・ウォレス(KORN,Sheryl Crow etc)、ZAK(フィッシュマンズ、UA etc)など。
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